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最高裁判所第一小法廷 昭和27年(あ)1940号 決定 1952年9月11日

本籍

大阪府北河内郡大和田村大字打越二一二番地

住居

大阪市生野区猪飼野中七丁目三七番地

松田重次郎方(大阪拘置所在所中)

運搬業

川畑吉治郎

大正三年二月一一日生

右の者に対する強盗、窃盗被告事件について昭和二七年二月二五日大阪高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり決定する。

主文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中三〇日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

被告人の上告趣意は事実誤認並びに量刑不当の主張を出でないものであつて刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。

弁護人桃沢金司の上告趣意は、原審が被告人の国選弁護人選任請求権の行使を妨げたことを前提とする違憲論に帰するが、第二審裁判所が被告人に対し国選弁護人の選任を請求し得る旨を告知しなかつたからといつて、被告人の国選弁護人選任請求権の行使を妨げたといえないし(判例集三巻一一号一八五七頁以下参照)、また、原審が公判期日の二日前に国選弁護人を選任し、又は、第一審における被告人の国選弁護人選任方の請求の効力が第二審に対しても及ぶものと解しなかつたからといつて、被告人の国選弁護人選任請求権の行使を妨げたといえないこと多言を要しないから、論旨はその前提を欠き刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条、刑法二一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 斎藤悠輔 裁判官 真野毅 裁判官 岩松三郎)

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